昨年12月、北海道へソロスキー。
先シーズンと同じテイネで2泊3日の初滑り。
のつもりが・・・。
初日、スキー靴を履くときにぎっくり腰に。
その後はホテルから一歩も動けないまま、帰ってきました。
何しに行ったのやら。
年寄りのソロスキーの危険を身に沁みて感じました。
今度は、ロキソプロフェン錠を持っていくことにしよう。
そのまま正月は千葉の自宅で寝たきり老人。
その後回復し、単身赴任先の大阪に戻り1月下旬、
新大阪発のバスツアーで鷲ヶ岳スキー場へ行ってきました。
これが実質の初滑り。
往復のバス代+リフト券付きで、11,800円。
お得な感じで、快適でした。
初滑りでは、スキー操作の感覚を思い出さなくてはなりません。
最も意識しなくてはならないのが足裏感覚。
足裏感覚について、少し書いてみたいと思います。
足裏感覚
よく板の真上から踏む、などと言われますが、
この踏むという感覚がわかりずらいですよね。
スキーの上に立っているだけでも踏んでいるので、さらに踏むとはどういうこと?
大昔になりますが、スキーを本格的に始めた頃、そんな疑問を持っていました。
でも、この踏むという動作が、おそらくスキー操作の基本になります。
40年くらい前に教わったことで、今でも記憶に残っているのが、
スキーを操作するのに一番大事な場所は、体とスキーとの一番近い接点である足裏。
足の裏でスキー板に力を加える感覚が一番重要で、
その次に大事なのが、足首、膝、そして腰、のように上に上がっていく。
ある程度滑れるようになって、理解できるようになってきました。
この足裏でスキーを踏むという行為、私の感覚としては、
①外足の親指をやや曲げ(親指で何かをつかむ感じ)、親指のつま先と母指球、
そして踵の内側を結んだラインを意識する。
こんな感じのラインです。

②内側のくるぶしを内側に捻るような感じで、
親指、母指球、踵の内側を結んだラインでスキーを踏みつける。
意識としては、内エッジを雪面に食い込ませるように。
但し、人により親指を上にしたほうがやりやすい人もいるようです。
ここは自分に合っているやり方でよいと思います。
その場合は、母指球と踵の内側で作ったラインになりますが、
大切なのは、内側のラインで踏みつけること。
実際にやってみましょう。
①まず、スキー板でハの字をつくります。
平行に近いハの字。
プルークボーゲンよりも幅を狭く、足元は肩幅くらいで。
②その状態で軽く膝を曲げ、低速で滑りながら、まずは右足の足裏の内側のラインで
板を真上から踏み込んでいきます。
内くるぶしを内側に倒すように、力を入れて行きます。
スキーの内エッジを雪面に食い込ませるようにジワーっと。
すぐには曲がりません。
ジワーっと踏み、板が曲がっていくのを待ちます。
膝を深く曲げたり、膝を内側に倒すのではありません。
結果として、ほんの少し膝が内側に倒れますが、
ここでは、足裏だけの力で踏みつけるのです。
踏んでいる方の足の膝を曲げると、より力はスキーに力が伝わりますが(荷重)、
それはまた次のお話。
ここでは、足裏だけで板を押す感覚をつかみます。
昔、スキー学校でアルバイトをしていたころ、
仕事(講習)が終わった15時過ぎに集合が掛かり、
上位の指導員から教えてもらうことがありました。
その時の練習のひとつですが、
スキー靴のバックルを外し、緩斜面を低速て滑るのです。
バックルを外した状態でスキー板を履き雪面に立つと、
スキー板は安定せず、少しでも傾斜があると、その方向へ滑ってしまうことに気が付きます。
普段、バックルをした状態でスキー板を履いていると、
無意識のうちに板が流れないように雪面の変化に対して角付けをしているのです。
しかし、バックルを外すと、足のちょっとした力がまったくスキー板に伝わりません。
このバックスを外した状態で、板は肩幅くらいに平行に開いて、
緩い斜面を直進してみます。
まっすぐ進むこと自体難しいのですが、
その状態で足裏の内側のラインを踏み込むことで、スキーの方向を曲げていきます。
簡単ではありませんが、まさにこの操作が、スキー操作の原点である足裏の感覚なのです。
スキーが曲がる理屈
なぜ、板を踏むことで方向が変わるか?
スキー操作の理屈の部分です。
今更ここで書く必要もありませんが、スキー板にはサイドカーブがあります。
トップが広く、真ん中が細く、テールが広くなっています。
スキー板を斜めに置き(角付け)、真ん中あたりを押してしならせてあげると、
下側のエッジ(内エッジ)と雪面と接する部分が曲線になります。
この曲線をつくることで、スキーが曲がっていくのです。
そして、スキーをずらす動作と合わせることで、いろんな斜面でのスキー操作が可能になります。
スキー板をしならせる為には、角付けと荷重が必要になります。
足裏の内側のラインで踏みつけることで、スキー板に微妙に荷重がかかり、
さらに微妙な角付けができ、内エッジに沿ったラインで、板が進んでいきます。
これが、スキー操作の原点になります。
そして、ズレることなく、この曲線に沿って板が走れば、スピードが落ちない滑りができます。
これを切れるという表現を使いますが、
この切れる滑りが、今も昔も、スキーヤー目指すところとなっています。
足裏での感覚が確認出来たら、次は膝を使った荷重。
荷重については、また次回。