3月、かたしな高原スキー場で、SAJ1級検定を受けてきました。
昨シーズン2級を受けた会場なので、様子はわかります。
結果は不合格。
残念。

数十年前になりますが、私は大学2年のシーズンにSAJ1級に合格しています。
しかし、当時とは種目もスキー板も違い、技術も少し変わってきています。
新しい滑りに修正し、臨んだつもりだったのですが・・・。
不合格にはなりましたが、事前講習を通じて、得るものもありましたので、振り返ってみたいと思います。
何か皆様の参考になれば、私も報われます。
事前講習は重要
検定は午後1時から。
10時~12時までは、事前講習があり、これ必須のようです。
2級受験のときもそうでしたが、自分の滑りに対してアドバイスをもらうだけでなく、検定員がジャッジするポイントを説明してくれるので、たいへん参考になりました。
集合場所から、インストラクターの後をついて、みんなで検定予定のバーンへ向かいます。
検定の順番は、
1.小回り
2.大回り
3.不整地(コブ)
4.総合滑降
この順番で、実際の検定バーンを滑り、インストラクターからアドバイスをもらいます。
小回りターンのポイント
大きな収穫となったのは、小回りターンのリズム(スピード)の感覚。
言葉では表現しづらいのですが、私がイメージしていたのより、かなりゆっくりな感じで良いようです。
それと姿勢(膝を曲げる角度)。
これも、私のイメージより深く曲げる感じ。
昔の小回り(ウェーデルンという呼び方が馴染んでいました)は、板が長いせいもありますが、ずらす要素が入り、狭い幅の中で素早く切り替えていくようなイメージがありました。
上下運動もあったと思います。
そのタイミングで、現在のカービングスキーで滑ると、どうもしっくりこなかったのですが、
膝を深めに曲げた姿勢で、少しゆっくりとしたタイミングで板を踏んでいくと、板が気持ちよく戻ってくるのようになりました。
特にこの日は気温も高く、雪はザクザク。
ずらすような操作が入ると、ひっかかるような条件でしたが、板が気持ちよく回ってくれます。
ちょっとテンポを落としただけで、スキー操作が楽になり、板の性能を感じることができるようになりました。
大回りターンのポイント
私は小回り用の板を履いているのですが、インストラクターのお話では、
「ラディウス(回転半径)が短い小回り用の板の場合、斜滑降を長くとるイメージで」
そうか、それでもよいのか!
これは発見でした。
小回り用の板で大きな弧のターンをしようとしていたので、きれいな弧を描けていない感覚があったのですが、なんだか気持ちが軽くなりました。
私が昔履いていたカザマのジェネシス1.3は、オールラウンド系のサイドカーブでしたので、ラディウスは大回りに適していたと思います。
その感覚が残ったままだったようです。
コブ斜面のポイント
問題のコブ。
これ、昔の1級にはなかった種目です。
練習もしていない。
自然にできたコブであれば、それなりに降りてこれますが、検定のコブは、コブというより、
穴
特に人工的に作ったコブ(穴)は、スピードが出やすい。
幸い今日は、深いコブと、浅いコブの二つのコースがあり、選択できるとのこと。
自信のない人は、浅いコブでもよいということで、迷うことなく浅いコブを選択。
何とか下まで降りていけましたが、インストラクターからのアドバイスは、
「コブの中は外足でなく、両足で」
それと、浅いコブの場合、ミスなく滑らないと点数が上がらない。
とのこと。
なんだか、参考にならない。
やはり不安しかない。
総合滑降のポイント
1級総合滑降のポイントは、スピードと積極性。
その為、構成に注意すること。
点数を取りやすいのは、
・スタートは、ストックでこぎ、積極性をアピール。
・コースは、幅を目いっぱい使う。
・初めに大回りでスピードを上げる。
・途中、中回りを入れ変化をつける。小回りだと減速するので、避ける。
・最後は大回りで、スピードを落とさず停止位置に入り、止まる。
こんな感じだったと思います。
それと、どの種目にも言えるのが目線。
ゴールを見る。
顔が前を向くことで、姿勢も良くなり、積極性がアピールできるようになります。
検定本番
午後から、検定開始です。
緊張してきました。
私が、何故この時期の受験を選んだか?
それは、雪が柔らかくなり、コブもスピードがでなくなると考えたから。
極めて消極的な理由です。
小回りと大回りは、無難に終了。
小回りで加点を狙いましたが、そこまでの感触はなし。
問題の不整地(コブ斜面)
浅いコブのコースを選択し、不安のままスタート。
そして・・・。
暴走
停止位置で止まれず、そのまま下まで降りてしまいました。
終わった。
最後の総合滑走は、暴走のショックで記憶になし。
暴走=68点=おしまい
おそらく、スピードに乗れていなかったのだと思います。
検定結果と敗因
ゼッケン番号 45
不合格

左から、
・小回り 70点
・大回り 70点
・コブ 68点
・総合滑降 69点
・合計 277点 結果 不合格
合格ラインは、280点
総合滑降は、コブの暴走が後を引き、緊張の糸が切れ、構成がバラバラ。
停止位置前で、スピードダウン。
最初の作戦としては、小回りで71点、コブで69点、他70点 ⇒ 合格
こんな予定でしたが、甘かった。
しかも足腰が弱くなっているというのに、ろくな練習もしないで合格を狙うこと自体甘かった。
今回の1級受験者は、19人
内、合格者 3名
全体の点数を見て気が付いたのは、差が出るのはコブ。
コブの上手い人は、加点が付いていました。
この加点は、かなり完成された滑りでないとつきません。
68点では、話にならない。
今シーズンは、これで終わり。
来シーズンは、コブでの加点を目指し、練習しなくては。
午前中からビールを飲んでいる場合でない。